
打ち合わせが始まったのは午前10時。通夜の開式は同日午後4時。アイフィットセレモニーホール紫苑(三原市皆実町)での家族葬は、限られた時間のなかでスタートを切った。
担当のHは、まず頭のなかで逆算した。祭壇の発注、お食事の手配、スタッフへのスケジュール共有、市役所への火葬申請——それぞれに締め切りがある。「すべてを時間に間に合わせること」だけを軸に、午前中は一人で動き続けた。
打ち合わせのなかで、故人様のことが少しずつ見えてきた。若いころからスポーツに親しみ、サッカーの指導に携わり、ゴルフも楽しまれていた方。お酒は、スコッチウイスキーのマッカランを愛されていたという。
その話を聞いたとき、Hはひとつのことを考えた。式にそのマッカランを添えられないか、と。ただ、準備時間は残り数時間しかない。通夜の前には間に合わなかった。
通夜が終わったあと、Hは式場を出て酒類専門店に向かった。マッカランは高価なため購入を控え、代わりに店員にひとつお願いをした。「同じスコッチで、マッカランに近い味わいの一本を教えてほしい」と。薦めてもらったのは、同じスペイサイド産地の人気銘柄のミニボトルだった。
翌日の葬儀式、Hは中央の焼香台にそのミニボトルとショットグラス、しきみの葉を静かに飾った。ご家族には事前に伝えていなかった。開式直前にご来館されたご家族は、すぐにそれに気づいた。
「まさか葬儀社が準備してくださるとは思っていなかった」と言いながら、お洒落なボトルを手に取ってくださった。Hが正直に話した。「マッカランは高級すぎて購入を控えたのですが、お店の方に好みをお伝えしたら、同じ産地のスコッチで人気の一品を教えていただきました」と。
するとご家族から、こんな言葉が返ってきた。
「お通夜のあとにわざわざ探してくださったんですね」
その一言が、式場にやわらかく広がった。
ご寺院様への対応も、Hが代わりに動いた。訃報のご連絡はご家族に代わってお電話し、ご多忙で枕経にお越しになれないとのことだったため、必要な塔婆と位牌を紫苑から車で数分のご寺院様までお届けに伺った。曹洞宗の作法をしっかり確認しながら、宗教者との連携を丁寧に整えていった。
もうひとつ、ご家族が喜んでくださった場面がある。遺影だった。
元になったのは、20年近く前の旅行の一枚。「年老いた写真よりも、元気に活動していたころの姿にしたい」というご希望だった。奥様はすでにお気に入りの写真を手元に準備されていて、「私、もう選んであるのよ」と話してくださったという。
仕上がった遺影をご覧になった奥様は、笑顔でこうおっしゃった。「少し若すぎるかもしれない」と。その笑いまじりの一言に、長く連れ添った方への愛おしさがにじんでいた。通夜の後、「家族それぞれが手元に置きたい」とキャビネサイズの追加をご依頼いただき、3枚をお焼き増しした。
三原市の中心に位置するアイフィットセレモニーホール紫苑は、交通の便がよく、ご家族やご会葬者にとって負担の少ない式場だ。しかしどれだけ整った場所であっても、大切なのはそこで何を届けるかだと、Hは考えている。
わずか6時間の準備でも、故人様が愛したお酒の話をきちんと聞いて、通夜のあとに探しに行く。それが、アイフィットがこの街でお見送りに向き合う姿勢だ。

よくあるご質問
Q.アイフィットセレモニーホール紫苑で家族葬を依頼すると、どのようなことをしてもらえますか?
祭壇・お食事の手配から市役所への火葬申請、ご寺院様への連絡・塔婆のお届けまで、担当が一括して対応します。この案件では打ち合わせから通夜まで6時間という短い準備時間のなかで、担当のHがすべての手続きを一人でまとめ上げました。
Q.故人が好きだったものをお式に取り入れることはできますか?
はい、可能です。この葬儀では故人様が愛されたスコッチウイスキーのミニボトルとショットグラスを焼香台に飾りました。担当が通夜終了後に酒類専門店へ出向き、故人様の好みに近い銘柄を選んでご用意しました。
Q.三原市で曹洞宗の家族葬は対応していますか?
はい、対応しています。アイフィットセレモニーホール紫苑(三原市皆実町)では曹洞宗のご葬儀を承っており、ご寺院様への訃報連絡や塔婆・位牌のお届けなど、宗派の作法に沿った段取りを丁寧に整えます。
アイフィットさいき葬祭 東広島・呉・三原の家族葬