
電話口の声には、小さな緊張がありました。「葬儀に関することはすべてイスラムの方がされます。搬送だけお願いしたいのですが」。事務所スタッフがその言葉を受け取ったとき、状況はほとんど見えていませんでした。それでも、電話の向こうに「不安があるから連絡した」という気持ちがある——それだけは伝わっていました。
故人様は九十代の男性。ご逝去後、担当のHが病院へお迎えにあがり、東広島市内のあい直葬ホールへご安置しました。施主様のご要望を丁寧にお伺いし、モスクでの儀式の準備が整うまでの間、ホールで静かにお待ちいただける環境を整えました。
棺のご用意はご不要とのことでした。イスラム教の葬送の作法があり、葬儀社が関与できる範囲は搬送に限られる——担当のHはその意味をしっかり受け止め、できることとできないことを明確に整理したうえで動きました。
当日、あい直葬ホールを出棺したのは午前十時。東広島市内の経由地で一時留置ののち、三原市のモスクへ搬送しました。モスクでは約二十名の方々が集まり、三時間にわたるお祈りの時間が始まりました。その間、担当のHは車両のなかで静かに待機しました。
式典への立ち会いはご遠慮くださいとのご意向でした。担当のHはその場に踏み込まず、ただ「終わったときに、すぐに動ける状態」でそこにいました。お祈りが終わると、ご指定の場所へ再び搬送。最終到着地でご遺体をお引き渡しするまで、担当のHはその場を離れませんでした。
後になって担当のHは、こう話しています。「お断りする理由はありませんでした。どこかの葬儀社、誰かがお手伝いしないとお見送りができない——そういう突き放し方は、弊社に相応しくないと思います」。
文化も言語も、式典の作法も異なる。見えない部分が多いなかでも、法令の範囲でできることを粛々と果たす。それがアイフィットの判断でした。今後、こうしたご依頼は少しずつ増えていくかもしれない。だからこそ、今回の経験を丁寧に積み重ねておくことに意味があると、担当のHは感じていました。
すべてのお引き渡しが終わり、現地で精算をいただいた際、施主様から感謝の言葉をいただきました。長い時間をかけてのお別れが終わった直後のことです。担当のHはそれ以上を尋ねませんでした。深く詮索せず、きっちりと役割を果たすことが、今回できる最善だったと思っています。
東広島市のあい直葬ホールは、式典を伴わない搬送のご依頼にも対応しています。宗教や文化の違いがあっても、「不安があるから連絡したい」と思ったとき、まずお電話ください。

よくあるご質問
Q.アイフィットのあい直葬ホールでは、搬送のみのご依頼も受け付けてもらえますか?
はい、お受けしています。今回のお見送りでは、病院からあい直葬ホールへのご安置、モスクへの搬送、最終的なご指定場所へのお引き渡しまで、搬送のみのご依頼として対応しました。式典を伴わないケースでも、まずご相談ください。
Q.イスラム教など、日本の一般的な葬儀とは異なる宗教・文化の方のお見送りにも対応できますか?
対応しています。宗教上の作法や文化的なご要望をお伺いしたうえで、葬儀社としてできる範囲を明確にし、法令を守りながらお手伝いします。今回は式典への立ち会いはなく搬送のみでしたが、その範囲で最後まで責任を持って動きました。
Q.東広島市で、棺を使わない・式典なしでの搬送をお願いすることはできますか?
はい、可能です。ご宗教やご事情によって棺が不要な場合、式典をご自身の宗教関係者に一任される場合でも、搬送という形でお引き受けしています。まずお電話でご事情をお聞かせください。
アイフィットさいき葬祭 東広島・呉・三原の家族葬