【うちの社長の考え方】

【うちの社長の考え方】

冠婚葬祭互助会ってご存知ですか？我々のような零細民間葬儀社からするとうらやましいぐらいの資本力をもっている会社です。会員の相互扶助、あるいは互助の精神で会員の生活をよくするための複数の会社から成り立っています。基本的にはそれぞれの互助会は一つ一つの会社です。

しかし、残念ながら我々にとってはライバル社という構図です。

でもね、これをどう受け止めるか？っていうところでずいぶんとこっちの会社の将来が異なってくると考えています。

大手があるから、我々のような零細企業が生き延びていく余地がある！と前向きに捕らえることです。

これは10年前からず～～～っと考えてきたことなんです。

よく、県外や広島市内のような街中の葬儀社の社長とお話をします。すると、だいたい「近所に大手冠婚葬祭互助会がホールを建設してしまったので売り上げが減った」と聞きます。ある一定の会員数を確保した段階でホール建設をします。だいたいいい場所に大きなホールを建てますね。

しかし、今がチャンスなんだと私は考えています。

だいたい、現在葬儀は小型化してきています。結婚式が地味婚になったと同じような感じです。

10年前までなら、大きなホールを建設しなければ大手互助会とは戦えなかったものが、現在は小さなホールでも消費者が味方してくれる時代が来た！ということなんです。それを考えると、まさにピンチはチャンスです♪

あくまでも人の死に対してのお仕事ですから、会社の売り上げが上がったり、会社規模が大きくなったなんていう事は喜ばしいことではありません！！！

ですから、うちの社長が常々私に伝えてくれる事があるんですが、それはこうです。

「この町で葬儀屋をやっていくつもりなら高級車には乗るな（うちの社長は昔っから軽四自動車しか乗ってません（汗））。それと、インターネット通販みたいなもんで会社の備品を買うな！地元で調達しろ！」です。無言の口癖です（笑）

事務所用品やなんかでアスクルってご存知ですか？インターネットで注文したら次の日に商品が届くんです。明日来るからアスクル。値段も少しは割引きになってるし、なんたって便利。買いに行かなくて済むんですからね。で、便利だからついついまとめ買いしちゃったり、カタログみては不要なものまで買っちゃう。

しかし、買いに行くのが手間でも地元で一個何十円の利益で商売をしているお店で調達しなさいっていつも社長は言います。それぐらいの手間分は給料に入っとるわい！手抜きするな！ってな感じです（笑）

確かにそのとおりで、人の死（お葬儀）のお手伝いをさせていただくことでで茶碗にご飯が食べることが出来ていますから、そんな職種で高級車を乗り回したらあかんやろって話です。僕も20代時は車が好きだったので色々乗りましたが30歳を過ぎた頃からでしょうか？友人から20万円で買った13年落ちのクレスタを3年乗り、このたび車検で車検費用が25万円かかるって言われたので、じゃあ買い換えようってことで30万円のマークII（平成13年式）に買い換えたところです。その代わりに、会社には社員さん用の軽トラが一台増えました。社員さんも喜んでくれましたし、僕も理にかなってると思いました（笑）

また文具や電化製品一つにしても、食材一つにしても、地元で買いなさいという社長の徹底した考え方と行動には頭が下がります。東広島は日本でも有数の伸び率を誇る開発都市です。大手量販店や大手スーパーがこの町にはたくさん出店してきていますが、東広島市に納税しない企業ばかりです。しかし、佐伯葬祭は東広島の市民様から以外に収入源はありません。つまり、東広島の方々のお金でここまで成長させていただいたのですから、乾電池一つ買うにも、キャベツ一玉買うにしても、東広島の地元のお店で調達するようにせねば・・・です。

東広島市はどんどん大手の出店が相次いでいますが、うちが厳しいだけじゃなくてこの町で商売をしている人は全員が厳しいということです。それならば絶対に地元がガッチリつながっていく必要が、さらに今後ますますあると思っています。

負けるな！NIPPON!・・・じゃなくて、負けるな！地元！・・・じゃなくて、負けるなうち！っていうか負けるな！俺自身！（笑）