今年を振り返り来年を今あらたに考える
今年を振り返り2014年の予想と準備
2008年に映画「おくりびと」が爆発的な人気を博したのを覚えてますか?ひょんなことから遺体を棺に納める“納棺師”となった男の話です。第32回日本アカデミー賞。ブルーリボン賞をはじめ、世界でもアカデミー賞受賞(全部で国内外のすごい賞を総なめ17冠)。しかしあれから6年。時代は確実に変わって来ました。
我々の業界として‘おくり’は昔から身近でした。といっても、立ち会う事はありません。しかし病院様や老人ホーム様は立ち合いが避けて通れないのであります。‘おくり’と言うと、どうしても最後の病床や葬式や死のイメージが先立ちますが、あの映画以来、世間はそれらに対して理解を深め、「老いていく身体や死」については昔みたいに後ろ向きで暗いものではなく、「タブー視していたその部分を考える事」は必要であり前向きなプラスのイメージに変わって来ました。それはどこから分かるかというと生前予約の契約数増加もさることながら、2012年は【終活(より良い今を生きるための終焉準備)】という言葉がユーキャン新語・流行語大賞でトップ10に入るなどし、さらには島田浩巳氏(大学教授)の著書「もう葬式は要らない」がベストセラーになったことからも分かります。しかしながら一方で、「お父さん『葬式はいらない』って言わないで」という本も出てます
そんな中、我々がこっそり6歳ほど年を重ねたように、自分たちの親も着実に年をとって参りました。日本は世界一の高齢大国です。とはいえ、永遠の命があるわけでもなく、団塊の世代が待ち受けております。国政としても何年も前から対策を考えてくれており、実は2006年から介護加算制度に加えられたのが‘看取り(みとり)介護加算制度’です。
この‘看取り(みとり)介護加算制度’の『看取り』とは、病人のそばにいて世話をすること、また,死期まで見守り看病することを言いますが、看取りが訪れる場所がこれからは必ずしも病院ではないという事を事前に悟っての対策であります。
皆さんよく間違うのですが、本来『病院は生きるための場所』であります。死に場所ではありません。すると看取られる場所というのはどこになるのでしょうか?
それは「自宅」または「特養」ということになります。「老健」は本来は社会復帰を目指す場所という位置づけです。え?老健によっては・・・とおっしゃられる方もおられますが、「特養」に入る場合は【入居】と言いますが「老健」の場合は【入所】と言いますので、自宅または特養は、最後の住み家を意味します。今後増える看取りとは住み家で行われる行為であります。
しかし現在、急速な世界一の高齢化社会にも関わらず、その最後の住み家で人は悩みを抱えています。【看取る人がいない、または足りない時代】であります。そこで行政も考えてくれてはいますが、今のままの施設数で行くと、とても足りませんので【看取り難民】が出て来る事が予想されております。
そこで2014年は専務は『誰しもが最後は抱える問題である’看取り’の不安問題を少しでも緩和する事』を目的として、施設様、高齢者の皆様の双方に対してボランティアの精神で動いていきたいと考えております(っていうか、すでに社内会議にかけて決議されたので、やります・・・)。
2012年~2013年は『終活』がキーワードとなっておりました。ゆえに、しばらくその言葉が消える事は無いと思いますが、今後に取り組むべき主体となるキーワードは『より良い看取り』だろうと考えております。祭壇組んでなんぼの葬儀屋だけにはなりたくありません。頑張りますので応援よろしくお願いいたします。
ちなみにガンなんてものは男女とも2人に1人がかかり、人の死因の(※)4人に1人(※男性の場合。女性は6人に1人です)はガンが原因です。がん検診は早めに受けましょう。ってうちのお兄ちゃんがゆってました。